Zoller

GMN: 工具キャビネットの<整頓週間>

秩序を保つことは利益を生みます
工具準備の時間と工具寿命の最適化はどのような製造現場においても共 通の課題です。一般的に工具の規格組織化よりも工作機械に焦点が集ま ります。ニュルンベルクに拠点を置くGMNポールミュラー社はZOLLER 社の工具測定器とTMS工具管理ソリューション ソフトウェアを含むZOLLER社のシステムを導入することで、工具検索 時間や工作機械の非稼働時間の短縮を実現し、余剰在庫のコスト削減が 可能になり、ZOLLER社のシステム導入により効果が実証されました。

GNMポールミュラー社はドイツ ニュルンベルクに拠点を置く、古い歴史を持つ高名な同族企業で約450 名の従業員がおり、世界中に工作機械用のスピンドルや高精度ベアリン グなどを提供する企業です。ZOLLER社との最初の出会いはシーメンスT ACセンターにおけるイベントでした。そこでは3Dスキャニングによる 工具形状作成に興味を持ちました。それから、話し合いを進める中で、 ZOLLER社の製造工程のコスト効率化のアイデアを採用していくことに 進展していきました。「実際の所、その様な効率化の方法を知った最初 の機会でした」とプロジェクトマネージャーのハロルド ディスター氏は述べています。 GMNのCNC部門によってコスト最適化と部品を準備する時間の削減を目 標に、工具測定システムの再構成が行われました。この作業にはプログ ラミングの外部作成と工具保管場所の集中化、工具プリセッティングに よる外段取りが含まれます。そして1年前に工具測定器»venturion450«と 共にTMS工具管理ソリューション»シルバー パッケージ«で構成されたTMS Plusがついに設置されました。

ステップ1:システムの明確化
「もちろんこれに着手するにあたり巨額の人的、金銭的な投資が必要になります。」立上げ担当責任者のヨハネスジンガー氏は述べています。「TMSソフトウェアが着実に収益を上げて運用できるように、まず始めに社内規格の定義やガイドライン作成などを行う必要があります。」

「必要ではあるが退屈な作業においてZOLLER社のTMSアプリケーショ ンエンジニア フィリップ マール氏から大変良くサポートを受けました。」

工作機械の非稼働時間が明確に減少
しかし、その様な準備をしっかり行った後には、確実に効果が得られま す。「私たちは1工程当り20~30%を占めるHSK100の工作機械において非稼働時間を平均90分以下に抑えることができ ました」ハラルド ディスター氏は述べています。そして工具コストは今では明確に確認す ることができています。

段階的にステップアップ
工具管理システムの構築は最初はHSK100の工具から段階的に行われました。工具を工具測定器に運びできる だけ早く工具カタログを作成しました。ZOLLER»エレファント«テクノ ロジーはボタン一つで標準的な工具を自動測定できる機能なので、大い に役立ちます。導入1年目をヨハネス ジンガー氏は以下の様に纏めています。「私たちはついに規格組織化さ れた工具システムにより管理できるようになりました。今までは各自が 担当する工作機械での作業を行うのみでした、これからは個々の部品か ら発注指示に至るまで規定書式による管理が可能になりました。」

乱雑はお金を消費します
ハロルド ディスター氏は在庫不足による多大な時間的ロスの可能性を指摘してい ます。「ZOLLERのシステムを導入前は工作機械毎に工具キャビネット が置かれていました。工具を他の工作機械で使用するために失敬してし まうことはよくあることでした。次に工作機械を使用する作業者は一番 最初の仕事として工具を探すことから始めていました。ZOLLER TMSのおかげで、今や全ての物が集中化され、工具は使用後に分解され てジグは種類毎に分類されて保管されます。細かな部品は組付けたまま で保管も可能です。」これは検索時間を短縮するだけではなく、コスト 削減にもなりますし、かなりの工具数を削減することができます。

工具組立を簡単に
工具組立も一段と簡単になります。オーダーシートに対応した工具セッ トアップシートを一度作成しておけば、次回からはセットアップする工 具の情報を自動取得できます。

プログラムはもはや必要ありません
工具の外段取りを行うときの工具測定のプログラム作成を行う必要があ りません。GMN社ではボタン一つで工具測定を行えるようになりました 。セットアップシートを選択後、システムは測定される工具のリストを 測定器に転送します。測定データは工作機械に直接転送されます。これ により、手動による入力ミスがなくなります。加工工程の前に工具測定 器と工具管理ソフトで構成されるZOLLERのシステムを導入することで 、CNC工作機械の非稼働時間を劇的に削減することができたことを部門 責任者のエリック ステッチャー氏は認めています。 「工具前段取りの作業を工作機械作業者から、全ての工具、装置、セッ トアップシート、ジグなどを1つのデータベースで管理できる工具管理シ ステムに移行することは時間と人員を劇的に集約できます。さらにNCプ ログラマーはCAMプログラム用にライブラリ作成も行う必要があります 。これは最初に行う必要があり大変退屈な作業です。しかし、効率化を 進めていくという私たちの大きな目標を達成するには、避けられない作 業です。私は正しい道を進んでいると信じています。」GMN社製造マネ ージャーのマーカス シュミット氏は述べています。

組織化=時間節減=経費削減
管理の見直しとZOLLER社の工具測定器及びTMS工具管理ソフトの双方 を導入することで、複数の工程で同時に効果が得られました。工具管理 ソフトと工具測定器、工作機械への測定データ出力などの効果的な相互 情報交換により、工具在庫の最適化と削減が可能になりました。これに より工具準備の時間削減に大幅に効果があります。